乃南アサさんの「晩鐘」の最後は切ない結末でした。
救いなく突き放す冷たさは乃南さんの真骨頂なんですが、犯罪者の家族は結局救われないのでしょうか。許せないのは大輔の母親の香織。この母親の身勝手さが周りの人間を不幸にしていく。
その一方で真由子は予想通りというか期待通り、建部と幸せになれました。でも最後には真由子の存在が置いてけぼりになってしまったような終わり方でした。
またこの続編もありうるのかもしれません。ここまで来たら、香織が落ちるところまで落ちていくのを読んでみたい。

 

で、その後に読んだのが、重松清さんの「流星ワゴン」。



映画化も決まってる作品なんだそうですが、キャスティングは全然知りません。そういうのは知らないほうが変にイメージが固まらないので、知らないうちに読んだほうがハッピーだと思う。
お話は父と息子の関係を二組の親子の不思議な交流を通じて物語るファンタジーストーリー。
わたしは独身だから、父と息子の間柄なんてよくわかんないけど、それでも心温まるお話でした。割と冷たく突き放すような話ばかり読んできたので、その正反対のお話というのはすごく新鮮でした。
ただイチャモンをつけるとしたら、物語に出てくるたった2人の女性である、2人の母親が結構ひどい人。男性から見たら、女性はこんなに身勝手に映るのでしょうか・・・?
重松清さんの作品はこれがはじめてだったけど、どれもこういうハートウォーミングなお話ばかりでもなさそうなので、次に選ぶときは気をつけないと。